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こんにちは、鉾立です。

仕事がら、会社・法人の設立手続きの相談をよく受けるのですが、依頼を受ける前に必ず確認するようにしていることがあります。

それは、「その会社で行う事業は、相談者が本当にやりたいことで、かつ最大限の能力が発揮できて、かつビジネスとして成り立つのか」という点です。

 

本当に起業するの?

以前、弊社クライアントAさんのご紹介で、Yさん(38歳)という方が「会社をつくりたいので相談に乗ってほしい」と弊社に来社されました。(イニシャル、年齢、業種、背景などは変えてあります。)

詳しくお話を聞くと、

  • 現在は、中小企業向けにOA機器のリースを行う中堅会社のサラリーマンで、営業職をやっている(B to B)
  • これからはエコの時代。心機一転脱サラして、富裕層居住エリアで太陽光パネルの販売を行う会社を立ち上げたい(B to C)
  • ビジネスモデルについては、太陽光パネルメーカーと取引条件を詰めてから決定する(仕入れ販売 or 手数料モデル)
  • 資金面で出資をしてくれるという知人がいる
  • すでに事務所兼ショールーム用の店舗物件は押さえていて、来月中に契約し、すぐに内装工事に入る予定
  • 住宅ローンの返済もあるし、家族を食わせていくために必ず成功させたい

とのこと。

ここまでお話を聞いたところで、私は「起業するのは考え直したほうがいいんじゃないですか」とお伝えし、ちょうど手元にあった書籍、「完全網羅 起業成功マニュアル」/ガイ・カワサキ(著)を「参考までに読んでみては」と手渡しました。

会社をつくること(設立手続き)自体は簡単です。が、会社・事業を継続し、発展させていくことは別次元。特に起業当初は収益が上がるまで思ったより時間がかかるものです。サラリーマンでいた方がよっぽど経済的に安定しています。

Yさんのお話を聞いていて、起業の動機やYさんご自身の能力と状況、マーケットの可能性について「違和感」を覚えて、失礼ながらダメ出しをさせていただきました。(それ以来Yさんから連絡はありません、、)

 

あなたの核になる事業は?

もちろんYさんはその後別の専門家に会社設立手続きを依頼されて、今も順調に事業を行われているかもしれません。(そうであってほしいと心から思います。)

ただ、これまで数多くの起業・独立相談、経営相談を受けてきて、この「違和感」を覚えるときは、高い確率でその後の事業経営に苦労されている方が多いように思います。

  • この「違和感」の理由を、これから起業・独立しようとする方に分かりやすく伝えることで、事業成功の精度を高めてもらえれば
  • せっかくリスクを負って会社を立ち上げるのだから、永続的に事業を成長・発展させていってほしい
  • 当社の理念は、「起業家・経営者の ‟ハッピーなビジョンの実現” をサポートする」こと

そんな思いを形にしようとまとめたのが、下記の概念図【PAM理論】™です。

あなたの核になる事業は?【PAM理論】(概念図)

 

この概念図の着想のヒントになったのは、経営書の不朽の名著「ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則」/ジム・コリンズ(著)で紹介されている「針鼠の概念」(※)です。

※「狐はたくさんのことを知っているが、針鼠はたったひとつ、肝心要の点を知っている」(古代ギリシャの寓話)

 

以下の三つの基準に合う仕事ができると考えてみよう。

第一に、持って生まれた能力にぴったりの仕事であり、その能力を活かして、おそらくは世界でも有数の力を発揮できるようになる(自分はこの仕事をするために生まれてきたのだと思える)。

第二に、その仕事で十分な報酬が得られる(これをやってこんなにお金が入ってくるなんて、夢のようではないかと思える)。

第三に、自分の仕事に情熱をもっており、仕事が好きでたまらず、仕事をやっていること自体が楽しい(毎朝、目が覚めて仕事に出掛けるのが楽しく、自分の仕事に誇りをもっている)。

この三つの円が重なる部分を見つけ出し、それを単純で明快な概念にまとめて自分の指針にすることができれば、自分の人生を導く針鼠の概念を確立できたことになる

 

この「針鼠の概念」を、起業・独立・事業の見直しを検討されている方向けにアレンジしたのが【PAM理論】™です。(※PAMとは、Passion(情熱)、Ability(能力)、Market(市場)の頭文字)

すなわち、

  • その事業を継続していけるだけの「情熱」があるのか?
  • その事業を行うことを担保する「能力」があるのか?
  • その事業が成り立つだけの「市場」があるのか?
  • この「情熱」「能力」「市場」の3つの円の重なる部分は何なのか?

その部分を見つけ出してあなたの事業とすれば、おのずと事業成功の精度が高まる、という理論です。

当ブログでは、この【PAM理論】™(その人の核になる事業を発見する理論)①具体的な内容、②マジック・クエスチョン、③活用法について、これから4週に分けてお伝えしようと思います。

特に、

  • これから起業・独立にチャレンジしようとされている方
  • すでに起業・独立されていて、スタートアップ時期にある方
  • 副業を本業にすべく、本格的に事業にチャレンジしようとされている方
  • 今の事業を見直して、改めて再スタートを切りたいと考えている方
  • お客様から独立・起業の相談を受けている専門家・実務家

に読んでいただくと、きっと役に立ててもらえると思います。

 

次回は、【PAM理論】™の出発点となる「情熱(Passion)」について詳しくお伝えします。

どうぞお楽しみに!

 

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起業・経営アドバイザー/財産コンサルタント 「経営の原理原則」をテーマに研究を重ね、これまで数多くのクライアント支援から得た学びと、自らの事業活動による実証を加えたノウハウ・ドゥハウを体系化。 企業経営者の転ばぬ先の杖となり、「経営の原理原則を実践する経営者を増やしてハッピーな世の中を創る」ことを使命とする。 また、「借り入れ時に個人保証を求められる中小企業経営者にとっては会社の財産も個人の財産も一体」との現実に向き合いながら、再起にかけるクライアントの財産コンサルティングに取り組む。 「経営アドバイザーと財産コンサルティングは両輪である」との信念のもと、クライアントの身近な参謀役(アドバイザー)として日々活動している。