「後悔したくないかどうか」を判断基準にする


 

今回のテーマは、スモールビジネス・オーナーやフリーランスが重要な判断や決断をするときの基準について。

ビジネスで重要な判断や決断をするときは、前提として事業環境のリサーチや冷静な数字の分析などがあってのことですが、最後の最後は自分で決めないといけません。

これは私の経験上の話ですが、重要な判断や決断をするときは、次の3つの基準が役立つと思っています。

 

1. 自分が情熱を持てるかどうか

1つめの基準は、自分が情熱を持てる選択をすること。

厳しい環境の中では、平時よりもエネルギーが必要になります。

エネルギーの源泉となるのは、やはり自分の情熱。

ここぞというときに踏ん張れる人は、決めたことについて情熱を持てる人だと思います。

もし、「自分は何のためにこのビジネス(仕事)をやっているのか…」と考えることがあったら、創業時にワクワクしたときのことや、過去に大きなピンチを乗り越えたときのことを思い出してみるといいと思います。

 

2. 周囲の人を幸せにできるかどうか

2つめの基準は、周囲の人を幸せにできる選択をすること。

人は、生まれてすぐに一人では生きていけないように、ビジネスも、家族・お客さん・取引先など、創業時から必ず周囲に助けられて事業を行ってきているはずです。

そんな周囲の人に対して、迷惑をかけたり不幸にしたりする可能性のある判断、決断はしたくないのが人情というもの。

「自分が決断しようとしていることは、周りへの影響が大きくてとてもできない…」ということもあると思います。

しかし、この基準で大事なのは、「本当の意味で」周囲の人を幸せにできる選択をするということ。

例えば、迷惑をかけたり不幸にしたりすると思っているのは実は自分だけで、家族は「応援したい」と思っているかもしれません。

また、短期的に見ると影響が大きくても、長期的に見れば「そのほうが周囲の人も幸せになる」こともあると思います。

周囲の人を幸せにできるかどうかは、

  • 周囲の人、本人に相談してみる
  • 短期的な視点だけではなく、長期的な視点で考える

といいと思います。

 

3. 後悔したくないかどうか

3つ目の基準は、後悔しない選択をすること。

「あのとき、やっておけばよかった…」

大事なものを失ったときや、二度とない機会を逃したときなど、こんなふうに後悔するときほど残念なことはありません。

特に命にかかわるようなことや、人生にかかわるようなことほど、その残念な思いは強くなるものです。

では、後悔しないようにするためにはどうすればいいのか。

それには、重要なことで「やる」「やらない」で迷ったときに、「後悔したくないかどうか」を自分自身で問うしかありません。

私は、この3つの基準のうち、最近はこの「後悔したくないかどうか」の基準を一番大事にしています。

 

先日、3度目の緊急事態宣言が発出されました。

スモールビジネス・オーナーやフリーランスの方の中には、

  • 事業を継続するか否か
  • 今、攻めるべきか?守るべきか?
  • 業態を変えるべきか否か

など、昨年からのコロナ禍の影響で、自分のビジネスについて様々な「判断」や「決断」を迫られた方が多くいるんじゃないかと思います。

迷ったときは、ぜひ、この3つの基準を試してみてください。

 

追伸

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西荻窪の経営・起業アドバイザー/財産承継コンサルタント。 「経営の原理原則」をテーマに研究を重ね、これまで数多くのクライアント支援から得た経験と、自らの事業活動による実証を加えたノウハウ・ドゥハウを体系化。 企業経営者、特にスモールビジネス・オーナーの転ばぬ先の杖となり、「経営の原理原則を実践する経営者を増やしてハッピーな世の中を創る」ことを使命とする。 また、「借り入れ時に個人保証を求められる中小企業経営者にとっては会社の財産も個人の財産も一体」との現実、「事業承継にまつわる諸問題」などとも向き合いながら、クライアントの財産承継コンサルティングに取り組む。 「経営と財産は両輪」との信念のもと、クライアントの身近な参謀役(アドバイザー)として日々活動している。 家族は妻と息子と猫(キジトラ雄)。中野(自宅)⇄西荻窪(事務所)を行ったり来たり。