「書く技術」を身につけるには?②
こんにちは、鉾立です。
前回の記事、「書く」技術を身につけるには?①では、ブログを始め日々仕事で文章を書きまくっている私が「書く技術」を身につけるのにとても役に立った書籍、そしてビジネスにおいてなぜ「書く技術」が重要なのかをお伝えしました。
今回は、「書く技術」について更に踏み込んでお伝えしようと思います。
人は予定調和に安心する
前回の記事でご紹介した書籍、「人の心を動かす文章術」/樋口 裕一 (著)では、文章を「予告・エピソード・展開・まとめ」という「型」で書くことを勧めています。
私が書く文章もほぼすべてこの型で書かれています。
例えば、、
予告「今回は、○○についてお伝えしようと思います」(またはタイトルのみ)
エピソード「以前、こんなことがありました」
展開「これって、こういうことだと思うんです」
まとめ「やっぱり、○○は○○ですね」
という感じです。
水戸黄門じゃないですが、いつも決まって同じパターン(笑)。
が、人は予定調和に安心するもの。
私としても、一から文章構成を考える必要がないので、その分文章の質の向上や推敲に時間が使えます。
この型があるおかげで、読み手に変なストレスを与えることなく、「伝わる」文章が書けるのだと思います。
文章の質を向上させるのに役立ったのはこの本
さて続いては、実際に文章を書き上げた後のお話です。
「夜に書いたラブレター。 翌朝読んでみると・・・・・・」、なんて話がありますが、時間を置いて客観的な視点で文章を読んでみると、結構、修正点 (お恥ずかしい点)が見えてくるもの。
そこで、書いた文章を対外的に発信・公表する前に、文章を “推敲する” (十分に吟味して練りなおす)プロセスを踏む人は多いのではないでしょうか?
私なんかは読み返せば読み返すほど、自分の文章力・語彙力の無さに落ち込んでくるのですが、やはり「読んで下さる方にとってわかりやすい文章」を書くためには文章推敲のプロセスは欠かせません。
では、「読む側にとってわかりやすい文章」とはどのような文章なのでしょうか?
私が対外的に文章をリリースする前の文章推敲時に指針としているのがこの本です。
日本語の作文技術 (朝日文庫)
本多 勝一 (著)
わかりにくい文章の実例を検討してみると、最も目につくのは、修飾する言葉とされる言葉とのつながりが明白でない場合である。原因の第一は、両者が離れすぎていることによる
節を先にし、句をあとにする
私がふるえるほど大嫌いなBを
私の親友のCに
Aが(紹介した)長い修飾語は前に、短い修飾語は後に
明日はたぶん大雨になるのではないかと
私は(思った)テンは決して無駄なところにうたれていない。かならず理由のあるところ、それだけにうたれている。(中略)必要なところ以外にはうつなと極論することもできよう
この種の「が」を使われたとき困るのは、読者がここで思考の流れを一瞬乱されるからなのだ。「が」ときたら、それでは次は逆説かな、と深層心理で思ったりするが、それはあとまで読まないとわからない。それだけ文章はわかりにくくなる
名文章家といわれる人は、頭の中で無意識に朗読しながら書いている。自分の文章に固有のリズムが無意識に出るようになったとき、その人は自らの文体を完成させたのである
一般の人は遠い世界のことよりも身近なことに、自分に関係の薄いことよりも直接関係のあることに、抽象的なことよりも具体的なことに高い関心を抱いている
実はリリースした後も修正の連続、、
もっとも私の場合、 文章推敲のプロセスを踏んでいるにもかかわらず、出来上がった文章は突っ込みどころ満載だったりします(汗)
実際当ブログにしても、アップロードした記事を数日後に読み返して再び直すこともよくあります。ちなみに鉾立榮一朗事務所HPの内容修正は日常茶飯事です。
が、一言に文章を直すといっても、そのアプローチは様々です。
たとえば、
- 時間を置いて、客観的な視点で読んでみる
- 具体的な読み手(「もし〇〇さんが読んだら」)の視点で読んでみる
- 声に出して読んでみる
- 信頼できる第三者から意見をもらう
- (PC画面だけでなく)スマホ画面で読んでみる
- 書籍や会話などから “良いフレーズ” を発見する
- ある日突然、 “良いフレーズ” が思いつく
さらにいえば、年月が経つことによって当然自分の文章力・語彙力も上がるでしょうし、そうすれば自ずと文章表現も変わってくるはず。
文章を書くということは、本当に奥の深い作業ですね。
日本語の作文技術 (朝日文庫)
本多 勝一 (著)
【目次】
第1章 なぜ作文の「技術」か
第2章 修飾する側とされる側
第3章 修飾の順序
第4章 句読点のうちかた
第5章 漢字とカナの心理
第6章 助詞の使い方
第7章 段落
第8章 無神経な文章
第9章 リズムと文体
第10章 作文「技術」の次に
<付録> メモから原稿まで
追伸
いやいやいや、それでもやっぱり「書くことは苦手!」という方はこちら
↓
https://hokodate-eiichilaw.com/business/writing/
鉾立 栄一朗
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