コロナ禍の最中、自社のビジネスの未来に投資しているか?
コロナ禍の最中、自社のビジネスの未来に投資しているか?
というテーマで、今回、参考になりそうな事例を2つご紹介しようと思います。
<目次>
個別指導塾TOMAS(トーマス)の事例
東証一部上場企業のリソー教育グループが運営する学習塾TOMAS(トーマス)。
関東近郊で、受験・進学を控えた子供のいる親御さんならご存知かと思います。
昨年2020年の緊急事態宣言の最中の5月、日経新聞に出された一面広告を見たときは、「ここまでやるのか!」と私も驚きました。
朝日新聞・日経新聞(5/16朝刊)に[新型コロナ感染防止対策]についての全15段広告を掲載しました。
詳しくはこちら
TOMAS(トーマス)のWebページ、「新型コロナ感染防止対策」を見ると、
対策1 講師と生徒の間に、大型ビニールカーテンを設置。
対策2 講師はフェイスシールドを着用。
対策3 講師と生徒はサージカルマスクを着用。
対策4 高さ190cmの防御壁で遮断。
対策5 入室時の検温と手洗いの徹底。
対策6 定期的な換気と消毒。
と、徹底したコロナ対策を打っていることが分かります。
先日ポッドキャスト番組で、リソー教育代表取締役社長・平野滋紀氏のインタビューを聞いていたら、
- 緊急事態宣言の最中、生徒さんが自粛で減少している中で独自のコロナ対策を一気に打ち出した
- 独自の感染防止策が親御さんからも評価されて、自粛の影響で減少した生徒数は、2020年8月末には前年同期を上回る生徒数まで回復
- 生徒さんだけでなく、優秀な講師も、安心安全を求めて当社に転職してきている
と話されていらっしゃいました。
また、先日1月7日に発表されたリソー教育の2021年2月期第3四半期決算によると、第3四半期会計期間では売上高が前期比5.7%増の67.77億円、営業利益が前期比20.6%増の6.09億円、経常利益が前期比46.9%増の7.55億円となったとのこと。
未来を見据えた「独自のコロナ対策」という投資を、緊急事態宣言の最中に一気に打ち出したことが好業績の要因となったと言えるでしょう。
オンライン料理教室の事例
こちらは今年1月28日の日経新聞の記事より。
中高年の男性の間で、オンライン料理教室への関心が高まっている。
新型コロナウイルスの感染拡大で在宅時間が増えるなか、密になるのを避けて自宅で料理の基本を学べるからだという。
作った料理は家族と一緒に味わえる。時間や場所の融通が利き、退職後を待たずに始められるのも人気の理由だ。
リンク先では、料理研究家の方が手掛けるオンライン料理教室などの事例が紹介されています。
ポイントは、
- ビデオ会議システムの「Zoom」を利用した料理教室で、画面越しに教わりながら料理を作る
- レシピは事前に送られて、食材は自分でスーパーなどで揃えておく
- 配信映像は高精度カメラ4台で撮影。先生が作っているときの手元もよくわかる
- わからないことがあればいつでもチャットを通じて質問できる
こと。
ほかにも、
- 作った料理を家族に振る舞える。家族とのコミュニケーションが深まる
- 場所を選ばない(地方など離れた場所からでも参加できる)
- 自宅の包丁やまな板など、使い慣れた調理器具が使える
- 料理ができた後、画面越しに参加者がビールで乾杯するなど、参加者同士の交流も魅力
といったメリットがあるとのことです。
このようなオンラインサービスの場合は、「仕組みを構築するための時間」に投資すれば、大きなお金をかけずにサービスを立ち上げることができると思います。
経営者なら、創業時は必ず事業にお金と時間を投資しているはずです。
あなたはこのコロナ禍の最中、自分のビジネスの未来に投資している?
追伸
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鉾立 栄一朗
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