【マーケのアイデア】お客さんに弱みを見せると業績が上がる?


 

こんにちは、鉾立です。

世の中に「完璧な人」などいないように、ビジネスにも「完璧なビジネス」などありません。

どんなビジネスでも、ビジネス上の「弱み」が必ずあります。

自社の弱みは、できればお客さんに知られたくなかったり、隠しておきたかったりするものかもしれません。

でも、お客さんに弱みを隠さずに、逆に見せることで業績が上がることがあります。

 

お客さんに弱みを見せると業績が上がる理由

行動心理学の名著『影響力の武器 実践編「イエス!」を引き出す50の秘訣』掲載されている事例、「短所を長所に変える最善策」の中に、次の記述があります。

 

小さな欠点に敢えて触れることで、その企業は誠実で信頼できるというイメージが生まれる

 

お客さんに弱みを見せると業績が上がる理由、それは端的に言えば、その誠実さ、正直さが自社の信頼性を高めることになり、それが販売につながるからです。

逆に言えば、お客さんに欠点を知らせずにいて、あとからお客さんに欠点を知られることになれば、自社の信頼性は落ちてしまうということです。

つまり、敢えて先に自社の商品・サービスの欠点や弱点を見せて、お客さんの信頼を得てから、自社の強みを見せる。

この順番が大切だということです。

 

具体例

具体例を挙げますね。

『影響力の武器 実践編「イエス!」を引き出す50の秘訣』の同じ事例の中に、次の例え話が紹介されています。

 

たとえば、自分の側に少しだけ弱い部分があるとしたら、それがあとで見つかるよりは先に自分から触れておくほうが、交渉相手から信頼を勝ち取ることができます。

販売の場合でも同じです。ある会社にカラーコピー機を売り込むとき、その製品がセット可能な紙の枚数が他社製品より少ないのであれば、買い手の信用を得るために、そのことを先に伝えるべきです。そうすれば、その製品が本当に優れている点に関しては、他社のものとは比べ物にならないということを、難なく買い手に納得させられるでしょう。

 

私が知る例では、例えば、一人で事務所を構える税理士さん。

大手の税理士事務所は、たくさんの職員を抱えて多くの案件を同時に処理することができるという強みがあります。

逆に、一人で事務所を構える税理士事務所の弱みは、処理できる案件の量に限りがあること。

もしかしたら、お客さんによってはそこに不安を感じるかもしれません。

私が知る税理士さんは、事務所のホームページで、「当事務所は地域密着型の小さな税理士事務所です。しかし、大手の税理士事務所と違って、税理士である私が直接対応するので、回答が早く、確実です」というPRを行い、新規の顧問先を獲得しています。

 

あなたのビジネスの弱みは何?

あなたのビジネスの弱みは何でしょうか?

「強みは何ですか?」という質問より、弱みの方が、自覚症状があるものです。

・立地が良くない
・規模が小さい
・価格が高い
・対応に時間がかかる…

など、自社の弱みというのは結構出てくるんじゃないでしょうか。

次に、一つの弱みをピックアップして、その弱みから転じる強みを考えてみてください。

そして、「お客さんに先に弱みや欠点を見せてから、強みや長所を打ち出す」。この順番で、自信を持って自社の商品・サービスをPRしてみてください。

きっと、あなたのビジネスと相性のいいお客さんが集まるようになって(お客さんとのミスマッチが減って)、業績がアップすると思いますよ。

 

『影響力の武器 実践編「イエス!」を引き出す50の秘訣』

 

追伸

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西荻窪の経営・起業アドバイザー/財産承継コンサルタント。 「経営の原理原則」をテーマに研究を重ね、これまで数多くのクライアント支援から得た経験と、自らの事業活動による実証を加えたノウハウ・ドゥハウを体系化。 企業経営者、特にスモールビジネス・オーナーの転ばぬ先の杖となり、「経営の原理原則を実践する経営者を増やしてハッピーな世の中を創る」ことを使命とする。 また、「借り入れ時に個人保証を求められる中小企業経営者にとっては会社の財産も個人の財産も一体」との現実、「事業承継にまつわる諸問題」などとも向き合いながら、クライアントの財産承継コンサルティングに取り組む。 「経営と財産は両輪」との信念のもと、クライアントの身近な参謀役(アドバイザー)として日々活動している。 家族は妻と息子と猫(キジトラ雄)。中野(自宅)⇄西荻窪(事務所)を行ったり来たり。