20年後、今の仕事はどうなっている?
こんにちは、鉾立です。
前回の記事で、アップルペイ(iPhone端末を使った決済サービス)の導入後に感じた仕事上の効果についてお話ししました。
iPhone7に機種変更してアップルペイ導入!仕事にどんな効果があった?
テクノロジーの進化のお陰で、本当に便利な世の中になってきましたよね。
その一方で、私たちの仕事環境も、テクノロジーの進化の影響でここ数年だいぶ変わってきたと思います。
今回の記事では、そのあたりのこと、つまり「テクノロジーの進化による仕事環境の変化」と「仕事の未来」について、最近私が考えていることをシェアしようと思います。
ラジオパーソナリティはさらっと読み上げていたけど、、
我が家では、朝食の準備をしているときに聴く日経というポッドキャスト番組を聞いています。
日本経済新聞朝刊の主要ニュース記事をラジオNIKKEIのアナウンサーが読み上げる番組で、忙しい朝に一通りの最新情報を入手できるのでとても重宝しています。
先日の朝、いつものように聴く日経を聞いていたら、次のニュースが読み上げられました。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は大手銀行で初めてインターネットで情報を保存して使用するクラウド方式に社内システムを刷新することを決めた。サービスを提供する米アマゾンと契約を結んだ。5年で百億円規模のコスト削減に加え、金融にIT(情報技術)を活用したフィンテック分野の業務にも迅速に対応できるようになる。
「5年で百億円規模のコスト削減…」
「クラウド方式のシステム」と言われても私にはさっぱりわかりませんが、このニュースを聞いたときにすぐ思ったのは、このコスト削減策の影響で、どれだけの関係者が仕事を失うのか?ということでした。
きっとこれまでは同社の社内システムの開発・運用等を受託していた会社があったわけで、その会社で働く人々の仕事は今後どうなっちゃうのだろう?と思わず考えてしまったんですよね。
便利になるのはいいこと。が、その一方で
世界的ベストセラー作家であるダニエル・ピンクの名著、『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』には、
「今の仕事をこのまま続けていいか—3つのチェックポイント」という見出しに続いて次のように書かれています。
次のように自らに問いかけてみよう。
①他の国なら、これをもっと安くやれるだろうか
②コンピュータなら、これをもっとうまく、早くやれるだろうか
③自分が提供しているものは、この豊かな時代の中でも需要があるだろうか
本書を初めて読んだとき(確か2009年頃)は、なるほどーと深く納得しましたが、加速度的に進化しているテクノロジーを日々目の当たりにして、最近は個人的に、
AIを代表とする最新のテクノロジーなら、今の仕事をもっと安く、もっとうまく、早くやれるだろうか
あるいは、
最新のテクノロジーによって、今の仕事がなくなったほうが便利な世の中になるのではないだろうか
といった視点を持つことがとても重要になってきているように感じています。
かつて自動車が発明されたことによって馬車産業が落日を迎えたように、いや、そのときよりもはるかに速いスピードで、最新のテクノロジーによって仕事を失う人が増えるのではないかと思うのです。
20年後、今の仕事はどうなってる?
20年後には、今の仕事はどうなっているのでしょうか?
その予測のヒントになりそうなのが、以前読んだ書籍、『あと20年でなくなる50の仕事 (青春新書インテリジェンス)』/水野 操(著)。
本書では、タクシードライバー、弁護士、営業部員、コールセンター業務、飲食店の接客業などを例に、今後消えていくかもしれない仕事についての予測を提示しています。
いわく、次のような仕事は機械やコンピューターに取って代わられる可能性が高いとのこと。
ここでのキーワードは二つある。一つは、「誰かからの指示にしたがって仕事をする」ということと、「同じやり方で、定型的な仕事を黙々とこなす」ということだ。「指示」と「定型」という言葉が示唆する通り、既存のさまざまな機械やコンピューターにとっても親和性が高いキーワードだ。
例えば、鉾立榮一朗事務所では、相続手続きのサポートを主要業務の一つとして行っています。
相続手続きでは、まず法定相続人を確定するために、亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を取得する必要があるのですが、これがなかなか大変だったりします。
戸籍謄本を発行するのは本籍地がある市区町村なので、結婚、離婚、転籍、分籍、養子縁組などで本籍地が移っていると、各市区町村に個別に請求(役所に出向くか、申請書類を郵送)する必要があります。
そこで、自分でやるのは大変だからお金を払ってでも専門家に依頼したい、というニーズがあるわけです。
でも20年後には、専門家に手続きを依頼しなくても、マイナンバーを活用するなどして自分で簡単にネット経由で戸籍が集められる世の中になっているんじゃないかと思います。
だって、その方が便利ですからね。
では、どんな仕事が残るのでしょうか?
本書には、次のように書いてあります。
こうした世界で生き残っていける立場の人間というのは、「ビジネスを生み出す人」「ビジネスを所有する人」「自分の意志でビジネスを進められる人」ということになる。これは起業家、経営者に限らない。会社の従業員でも同じことだ。(中略)
つまり、今後仕事を選択する場合に必要なのは、AIやロボットの「どちら側で仕事をするのか」を考えることである。置き換えられる「可能性のある側=下流」に立つか、「置き換えることを選択できる側=上流」に立つのか、ということだ。
先ほどの鉾立榮一朗事務所の相続手続きサポート業務でいえば、テクノロジーに置き換えられそうな定型的な手続き代行業務だけを行うのではなく、相談者の悩みや現状を詳しくお聞きし、望む結果を確認し、そのうえで必要に応じてテクノロジーを活用しながら、その結果を実現するための最適な手法を提案し、関係者を調整しながらその手法を実際に推進していくことが今後ますます重要になるのだと思います。
『2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は緩やかに昇温する冷水に入れる。すると、前者は直ちに飛び跳ね脱出・生存するのに対し、後者は水温の上昇を知覚できずに死亡する』(Wikipedia)
よく知られている茹でガエルの話ですが、テクノロジーの進化に無関心でいたら仕事がなくなってしまった、、といったことは今後20年で十分あり得る話でしょう。
今後も、テクノロジーの進化の恩恵をただ受けるだけではなく、「仕事環境の変化」と「仕事の未来」についてもアンテナを張ってウォッチしていこうと思います。
あなたの仕事は、20年後どうなっていると思う?
追伸
また、ビジネス、仕事に関する「気づき」や「学び」があったらご紹介しますね。
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鉾立 栄一朗
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