webサイトの記事がコピペ・盗用・無断転載されたときの対処策と、自社サイトを守るための防衛策
こんにちは、鉾立です。
もし、あなたが手塩にかけたwebサイトの記事が、誰かにそっくり真似されていたら、、
鉾立榮一朗事務所webサイトの記事「兄弟間、親子間など、親族間での不動産売買・名義変更手続きのポイント 」のコンテンツが、昨年2度も同業者に相次いで盗用され、その対処に追われました。
幸い、当方からの記事削除・修正依頼に相手方が応じたため大事には至りませんでしたが、対処のために相応の時間と労力を費やしてしまいました。
また同じことが起きたときに無駄な時間を費やさないように、webサイトの記事がコピペ・盗用・無断転載されたときの対処策と、自社サイトを守るための防衛策について、チェックリストの意味を込めてまとめてみました。
自社ホームページやブログ、SNSなど、webサイト上で独自のコンテンツを発信しながらビジネスをしている方にとっては、今回の記事は役に立つんじゃないかと思います。
衝撃のコピペサイトを発見
現在鉾立榮一朗事務所では、複数のランディングページ(ユーザーが最初に訪問するwebページ)を運用しながら見込み客にリーチしています。
そのうちの一つ、「兄弟間、親子間など、親族間での不動産売買・名義変更手続きのポイント 」の記事(以下、「当記事」といいますね。)では、現在「親族間 売買」「親子間 売買」などのキーワードでGoogleの検索結果で1位になっています。
マーケティングには3C分析(3Cとは、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)のこと)という用語があるように、競合の分析というのはとても大事な作業となります。
ことwebマーケティングの世界では、自社が設定している特定のキーワードで検索 → 検索結果画面に出てくる競合を分析する、という手法が有用です。
私も定期的に、「親族間 売買」「親子間 売買」などのキーワードで検索結果画面の1ページ目に出てくる同業他社のサイトをチェックするようにしています。
当記事は、今から約4年前、2013年2月より当事務所が運用しているのですが、昨年2度、立て続けに当記事の主要コンテンツを盗用している同業他社のサイトが検索結果に出てきました。
「何このサイト?うちのサイト記事とそっくりじゃん、、」
昨年9月に出てきたサイトは、運営者は横浜を拠点にする司法書士・行政書士事務所。
昨年12月に出てきたサイトは、運営者はやはり横浜を拠点とする司法書士・行政書士法人。
何よりも衝撃だったのは、盗用サイトを運営していたのが法律職に携わる人だったということ。
著作権侵害しちゃマズいでしょ、、
いやーこれには正直驚きました。
侵害サイトを見つけたときの対処法
侵害サイトを見つけてから私がまずやったことは、その対処についての情報収集でした。
「ホームページ 盗用 対処」などのキーワードで検索すると、web上に多くの情報が出てきます。結構こういう話って多いのですね。
以下は、情報収集後に私がとった対処策です。
1.ウェブ魚拓で証拠を押さえる
まずは何よりも重要なのは、著作権侵害の事実についての証拠を押さえることだと思います。
スクリーンショットだとwebページ全体が映らなかったり自分のPCのタスクバーなど余計な情報が映り込んでしまうので、ウェブ魚拓を取ることをお勧めします。
2.インターネット・アーカイブ: ウェイバックマシンでサイト履歴を確認する
ウェイバックマシンとは?
ウェイバックマシン (Wayback Machine)はインターネットアーカイブが保存するウェブアーカイブを閲覧することのできるサービスである。(中略)ウェイバックマシンを使えば、ウェブページが保存された時点の状態を閲覧することができ、また「Save Page」にURLを貼り付けることで、そのページをその場でインターネットアーカイブのウェブアーカイブに保存できる。
このサービスを使えば、侵害サイトがいつ頃作成されたのか、いつ保存されたのかといった情報が、過去のキャッシュデータから分かります。(もっとも、作成されて間もない記事の場合はアーカイブされていないことがあるようです。)
同時に、侵害された自社のサイト記事についても、いつ頃作成したか確認しておきましょう。
https://archive.org/web/
3.Googleに著作権侵害による削除の申し立てをする
続いて、私の場合、Googleに著作権侵害による削除の申し立てをしました。
https://www.google.com/webmasters/tools/dmca-notice?pli=1&hl=ja
実は申し立てをしただけではGoogleは侵害ページのインデックス削除をすぐに行うことはないのですが、相手方に申し立てをした事実を伝えることは大事なのだと思います。
送信フォームへの記載例を書いておきますね。
--------------------------
連絡先情報
名前(名): * ●●
名前(姓): * ●●
会社名: 株式会社●●
自分が代理を務める著作権所有者: * 本人
※「私は、当該コンテンツの著作権所有者です。所有者本人としてこの通知を提出しています。」にチェック
メール アドレス: * ●●@●●.com
国/地域: * 日本
著作権対象物
著作権対象物を特定する情報とその著作物の説明: *
下記の URL で閲覧できる、「●●」で始まる一部テキストが当該サイトに無断で引用され、コンテンツの構成、視覚面もほぼコピーされている。
当該著作物が許可を受けて掲載されている場所:
http://●●●●(自社サイト記事のURL)
権利を侵害している著作物の場所: *
http://●●●●(侵害サイト記事のURL)
宣誓供述書
すべてチェック
署名
署名日: * ●/●●/20●●
MM/DD/YYYY(例: “12/19/2010″)
署名: * ●● ●●
「私はロボットではありません」にチェック
送信
--------------------------
※なお、私の場合は、相手方に申し立ての事実を伝えたところで相手方が記事の修正に応じたので、実際にGoogleに侵害サイトのインデックス削除をしてもらうまでには至りませんでした。
もしインデックス削除まで求めるなら、次のサイト記事の情報が役に立つと思います。
Googleさまに写真の著作権侵害の申し立てをしてみた | のぶろぐ
4.Whois Lookup で侵害サイトのプロバイダーを調べる
このサイトで侵害サイトのURLを検索すると、侵害サイトのプロバイダー会社を調べることができます。
プロバイダー会社に対して侵害サイト・記事の削除申請をする旨を相手方に伝えるために調べておくと良いでしょう。
5.侵害サイトの運営者に連絡する
最後に、侵害サイトの運営者に連絡します。
私の場合は、侵害サイトの「お問い合わせフォーム」から、サイト運営者である本人または会社の代表者に以下の内容のメールを送信しました。
--------------------------
貴サイト記事による著作権侵害の件
株式会社●●
代表取締役 ●●様
下記著作権侵害につきまして、至急、対応をお願いします。
■盗用した貴サイト記事のURL
http://●●●●
■盗用された内容
下記の当事務所サイトのURLで閲覧できる、「●●●●」で始まるテキストの主要箇所が貴サイトに無断で引用されているだけでなく、コンテンツ構成、視覚情報もほぼコピーされている。
※添付ファイルをご参照。(例:Wordファイルなどに侵害サイトの記事をコピペして、盗用箇所をマーカー表示する)
■盗用された当社サイトの記事のURL
http://●●●●
※当社サイトの記事は20●●年●月より運用
https://●●●●(ウェイバックマシン (Wayback Machine)で調べた自社サイト記事のキャッシュのurlを貼り付ける)
■具体的な対応について
・当該記事ページの削除、または、当該記事ページのテキスト・構成・視覚情報の抜本的な変更
・当該記事ページ(貴サイト)を制作しているホームページ制作会社等への権利侵害の自覚を促す旨の貴社からの通知
・当該記事ページ(貴サイト)を制作しているホームページ制作会社等の連絡先・担当者名情報の弊社への提供
既にGoogleに「著作権侵害による削除(著作権侵害の報告)」ページより権利侵害の通知を提出しておりますが、
誠実に対応いただける場合は取り下げます。
Google 著作権侵害による削除
https://www.google.com/webmasters/tools/dmca-notice?pli=1&hl=ja
万が一対応いただけない場合は、貴社が契約されているプロバイダー会社に対して貴サイト・記事の削除申請をさせていただくとともに、本件対応に係る損害を賠償していただきます。
貴サイトのプロバイダー 迷惑行為・不正なサイトなどの報告窓口
https://●●●●
ウェブ魚拓
http://●●●●
以上、貴社の誠実な対応を望みます。
※上記文章を使用する際は、自己責任でお願いします。
--------------------------
私の場合は、幸い、ここまでの対処で相手方が記事の削除・修正に応じたため大事には至りませんでしたが、万が一相手方が応じない場合で、かつ侵害サイトを放置することであなたのビジネスの損害が大きくなる場合は、著作権に明るい弁護士に相談することをお勧めします。
自社サイトを守るための防衛策
では、サイト記事の盗用を防止するにはどうすればいいのか?
やはり王道は、著作権に関する表示をサイト上にハッキリと表示することなのだと思います。
が、ガチガチに表示してサイトのデザインを損なってしまったり、読み手の気分が萎えてしまうようなことは避けたいところ。
現時点では、鉾立榮一朗事務所のwebサイトでは次のような表示に統一しています。
© 2013-2017 鉾立榮一朗事務所
※当ページ内の文章・画像・構成等はすべてオリジナルのコンテンツです。
コンテンツの一部あるいは全部を無断転載及び複製等する違法行為は固く禁じます。公正証書遺言作成手続きの流れ・手順・ポイント – 行政書士 鉾立榮一朗事務所
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一番困るのは、Googleの検索結果画面で侵害サイトの記事の方が自社サイト記事より順位が上位になってしまったとき、ユーザーが上位の記事の方をオリジナルだと勘違いしてしまうこと。
なので、「オリジナルのコンテンツ」という文言を入れるようにしました。
今後も、定期的に特定のキーワードで検索して同業者のサイトをチェックすることになると思いますが、いやはや、この手の対処のために貴重な時間と労力が費やされるのは、もう本当に勘弁してもらいたいです。
あなたの会社のwebサイトは大丈夫??
追伸1
webサイトの管理・運営にモヤモヤを感じている方はこちら
↓
https://hokodate-eiichilaw.com/business/website/
追伸2
「攻め」の情報だけではなく、ときにはビジネスを「守る」ための情報もお届けしますね。
↓
鉾立 栄一朗
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