人と比べることは良くない?比較対象としての「他者」と「自分」の話


 

こんにちは、鉾立です。

「人と比べることは良くない」
「比べるべきなのは過去の自分」

といった、ちょっと自己啓発ちっくな話ってありますよね。

先日、友人との酒の席でこの手の話になりました。
(こういう話、嫌いじゃありません笑)

この比較対象としての「他者」と「自分」の話

私は、

・ビジネスの大前提の話
・モチベーションの話

に分けて考えています。

 

 


ビジネスの大前提の話

 

まずビジネスでは、大前提として、誰もが他者からの評価にさらされます。

これは、会社員でもフリーランスでも経営者でも同じこと。

・同僚との比較
・同業者との比較
・競合との比較

は、ビジネスにおいては避けて通れません。

「Aさんはこの分野でBさんより優れているからあのポストを任せよう」
「CさんよりDさんの方がこの仕事をうまくやってくれるだろう」
「E社と比較してF社は納期が速くて仕事が丁寧だ」

というのがビジネスでは当たり前の世界です。

「人と比べることは良くない」
「比べるべきなのは過去の自分」

といった考え方だけでは、上司、クライアント、取引先など、「仕事を出す側」の視点が欠けてしまっています。

よほど飛びぬけた才能やアイデアなどがない限り、ビジネスで成果を出すことは難しいでしょう。

「誰もが他者からの評価にさらされる」ことを前提に、

・同僚、同業者、競合と比べて自分(自社)はどうなのか?
・自分は他者からどのように見えているのか?

といったことをセルフチェックできる、「自己客観視」の視点を持つことが必要でしょう。

 

モチベーションの話

 

一転、モチベーションの観点からの話です。

この点については、

・他者との比較
・過去の自分との比較

それぞれの比較が機能するフェーズがあると考えています。

 

自分の置かれた状況を他者と比べるフェーズ

 

他者と比べることが、自分のモチベーションにつながることがあります。

例えば、独立起業したとき。

私が独立したのは2009年のこと。

当時は食べるのもなかなか大変で、どうすればビジネスを軌道に乗せられるか、あれやこれやと試行錯誤していました。

そのとき一つの指標にしていたのが、所属する業界の機関誌か何かに載っていた、同業者の平均売上高のグラフ。

「同じような業務をしていて、上手くいっている人はこのぐらい稼いでいるのか。。オレも頑張ろう」と、それをモチベーションにしていたような記憶があります。

自分の置かれた状況を他者と比べることが良いモチベーションになるのであれば、それもアリかなと思います。

 

持続的な成長を目指すフェーズ

 

でも、モチベーションを高めるためや、維持するために、他者との比較を続けていると、

「いったい何のために仕事(ビジネス)をしているのだろう、、」

と、なんだか疲れてしまうことってあると思うんですよね。

最終的には自分の人生。

・他人のライフスタイル
・他人の年収
・同業者の収入
・競合の売上高や規模…etc.

短期的には他者との比較を自分のモチベーションにするのもアリだと思いますが、それに囚われすぎると、自分の人生の目的を見失うことになりかねません。

特に、好きなことを仕事にした人や、ビジネスにした人はそう。

「他者との比較は、モチベーションとしては長くは続かない」。

それが、独立して間もなく10年になろうとする私の考えです。

起業後数年の瞬発力的なモチベーションの維持には他者との比較は機能しますが、長期的な、持続的な成長を目指すフェーズでは、

「比べるべきなのは過去の自分」

の考え方の方が、モチベーションの維持に機能する。

・3年前の自分と比べて今の自分は成長しているか?
・独立当初と比べてコンスタントに仕事を受けられているか?
・去年の同月と比べて売上・利益はどうか?

比較対象を自分(自社)にした方が、無理なく自然にモチベーションを高められる。

今は、そのように考えています。

 

いやあ、今まで何となく頭で考えていたことを、やっと言語化することができました(笑)。

きっかけをくれた友人に感謝ですね。

比較対象としての「他者」と「自分」の話。

あなたはどう考える?

 

追伸

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西荻窪の経営・起業アドバイザー/財産承継コンサルタント。 「経営の原理原則」をテーマに研究を重ね、これまで数多くのクライアント支援から得た経験と、自らの事業活動による実証を加えたノウハウ・ドゥハウを体系化。 企業経営者、特にスモールビジネス・オーナーの転ばぬ先の杖となり、「経営の原理原則を実践する経営者を増やしてハッピーな世の中を創る」ことを使命とする。 また、「借り入れ時に個人保証を求められる中小企業経営者にとっては会社の財産も個人の財産も一体」との現実、「事業承継にまつわる諸問題」などとも向き合いながら、クライアントの財産承継コンサルティングに取り組む。 「経営と財産は両輪」との信念のもと、クライアントの身近な参謀役(アドバイザー)として日々活動している。 家族は妻と息子と猫(キジトラ雄)。中野(自宅)⇄西荻窪(事務所)を行ったり来たり。