【書籍紹介】“値付け”と“値上げ”に悩む全経営者の必読書


 

今回紹介する書籍は、『日経MJ』で14年に渡りコラムを連載され、「ワクワク系マーケティング実践会」を主宰する、小阪裕司さんの新刊本。

 

「価格上昇」時代のマーケティング なぜ、あの会社は値上げをしても売れ続けるのか (PHPビジネス新書)

 

このブログでも度々小阪さんの著書を取り上げていますが、今回の本だけは、「全商人が読むべき!」というぐらい、必読の内容になっています。

顧客リストを作っても意味がない?書籍『「顧客消滅」時代のマーケティング』に学ぶ顧客リストの活用法

というのも、「コロナの次は物価高かよ…」と悩む経営者が多い中、まさにピンポイントで問題の本質と解決策を本書の中で提示しているから。

例えば、昨今の物価高の問題の本質として、本書では、

一番確実に読める未来は人口動態だといわれる。これらの国々の消費人口が増えていくことはもうわかっていることであり、その人たちが富裕層・中流層になれば当然、購買力が高まる。
もちろん、昨今の物価高は原価高騰の影響が大きい。
しかし、本質的な問題は購買力の問題なのだ。
つまり、コロナ禍が収束し、ウクライナでの戦争が終結しても、物価高は収まらない。
そう考えておいたほうがいいだろう

と指摘しています。

つまり、物価高は世界的、構造的な問題で、一時的なものではないということ。

そうなってくると、「物価高を原因とした一時的なお願い値上げ」では、物価が上がるたびに値上げをし続けることになります。

これでは、商売の本質である「価値の交換」から離れて、単にお客さんと痛みを分け合っているだけ。

そうではなく、

一歩進んで「この商品を買う意味を伝える」ことに力点を置いたほうがいい

ビジネスにおいて、「価格」は主役ではない。主役は「価値」だ。
(中略)「価格」は「価値」に従うのである。

ただ、価値を伝えることに全力になればいい

と、商品の価値を伝えることの重要性、必要性を説いています。

また、現在の消費者像について、本書では、

ここでいう「節約」とは、「予算配分」の話なのだ。
限られた予算の中で、配分したいものにお金をより配分するために、どうでもいいものは切り詰める。
(中略)「どうでもいいものにはお金を使わないが、自分にとって意味があると思ったら、惜しみなくお金を使う」。
これを私は「意味合い消費」と呼んでいる。

と指摘しています。

つまり、現在の消費者は、限られた予算(時間も含む)の中で、メリハリをつけて消費活動をしているということ。

決して「値上げが受けいれられない」のでなくて、ここでも、「自分にとって価値があるものなのか?」を基準に商品・サービスを厳しく選別していることが分かると思います。

そのうえで、価格上昇時代の効果的なマーケティング、特に“値付け”と“値上げ”の手法について、数多くの具体的な事例(実名入り)を挙げながら解説しています。

個人的に一番刺さったのが、

自分が成長したら、価格を上げる── 自分が精進することで提供できる価値が上がったら、それにあわせて価格を上げるのである

という一文。

確かに、十数年前の独立時と比べて、

  • 相談対応スキル
  • 問題解決手法
  • 案件実施スピード

などの実務能力は、格段に上がっているわけで。

あらためて、この価値をきちんとお客さんに伝えていかないと、と思った次第です。

 

“値付け”と“値上げ”に悩む全経営者の必読書。

ぜひ手に取ることをお勧めします。

 

「価格上昇」時代のマーケティング なぜ、あの会社は値上げをしても売れ続けるのか (PHPビジネス新書)

 

追伸

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西荻窪の経営・起業アドバイザー/財産承継コンサルタント。 「経営の原理原則」をテーマに研究を重ね、これまで数多くのクライアント支援から得た学びと、自らの事業活動による実証を加えたノウハウ・ドゥハウを体系化。 企業経営者、特にスモールビジネス・オーナーの転ばぬ先の杖となり、「経営の原理原則を実践する経営者を増やしてハッピーな世の中を創る」ことを使命とする。 また、「借り入れ時に個人保証を求められる中小企業経営者にとっては会社の財産も個人の財産も一体」との現実、「事業承継にまつわる諸問題」などとも向き合いながら、クライアントの財産承継コンサルティングに取り組む。 「経営と財産は両輪」との信念のもと、クライアントの身近な参謀役(アドバイザー)として日々活動している。 家族は妻と息子と猫(キジトラ雄)。中野(自宅)⇄西荻窪(事務所)を行ったり来たり。