売上アップを実現する5つの基本的な施策
こんにちは、鉾立です。
今回は、我々中小零細企業にとって永遠の命題である「売上アップ」について、基本的な考え方とその施策についてお伝えしたいと思います。
事業の立て直しは、結局、「売上アップ」が実現できるかどうかにかかっている
私は独立する以前、企業再生コンサルティング会社で働いていました。
その会社が行っていた基本的な企業の再生手法・スキームは、企業や個人所有の不動産等の資産を売却して、過大な借入金を整理する、というものでした。
確かに、このスキームによって財務内容は一時的に改善し、事業の再生、立て直しに向けての再チャレンジがしやすくなります。
しかし、そもそも収益が上がらなくなってしまったために借入金が過大となってしまったわけで、収益アップが実現できなければ、また近い将来、同じように資金面で苦しむことになってしまいます。いわば、せっかく大手術をしても、健康体に戻らなければまた近い将来に大病を患ってしまうということ。しかも、そのときはもう売却できる資産(体力)も残っていないのが通常です。
中小零細企業においては、結局、「売上アップ」が実現できれば、たいていの問題を解決するとができます。
“財務内容の改善” と “売上アップ” は両輪。
当時、私がいた企業再生コンサルティング会社には「売上アップのノウハウ」がなかったため、独立後、私はこの信念のもとに事業再生実務に携わっていこうと決意しました。
まず、「売上の方程式」を理解しよう
現在私は、物販・サービス業・飲食店などのクライアントとともに、彼らの売上アップ対策に取り組んでいます。
そこでまず最初にクライアントさんにお伝えしているのがこらからお話しする「売上の方程式」の話です。
売上 = 客数(①) × 客単価(②)
この公式については、誰もが当たり前のことだと思うことでしょう。
では、「客数」(①)について、もう少し分解して考えてみることにしましょう。
客数(①) = 既存顧客 + 新規顧客 - 流出顧客
ここでのポイントは、いくら苦労して新規のお客さんを集めたとしても、同じ数のお客さんが流出してしまっていたら、お客さんの数は決して増えない、ということです。(バケツの底に穴が開いている状態)
例えば、郊外に立地する飲食店の場合は、遠方からお客さんがわざわざ足を運ぶような繁盛店でない限り、限定的な商圏(市場)の中で勝負することになります。この場合、流出顧客の減少についての対策ができていないと、いずれジリ貧になってしまうことでしょう。
次に、「客単価」(②)についても分解して考えてみましょう。
客単価(②) = 購買頻度 × 購買点数 × 1点当たりの単価
つまり、客単価というは、商品・サービスの1点当たりの単価のみならず、
- 何回も買ってくれた(リピート)
- いくつも買ってくれた(まとめ買い、クロスセル)
といったことの掛け算によってつくられるもの、ということになります。
売上アップのための施策はこれしかない
この方程式から、「売上アップ」を実現する5つの基本的な施策が導かれます。
私がクライアントさんから「マーケティングの本でなにか良い本があったら教えてほしい」と言われると最初にお勧めしている書籍、「図解 実戦マーケティング戦略」/に、売上アップの施策について次のように書かれています。
売上を上げる5つの要素は、
①新規顧客の獲得
②流出顧客の減少
③購買頻度の増加
④買上点数の増加
⑤1点当たり商品単価の向上しかないことになります。
すべての売上向上施策は、この5つのどれかに影響しないと、絶対に売上につながりません。
図解 実戦マーケティング戦略/
例えば、市場が縮小していく業界の場合に特に重要となる施策は、②流出顧客の減少と③購買頻度(リピート)の増加でしょう。
その具体的な施策としては、地道に顧客リストを収集しながら、メールマガジンやニュースレターを通じて役立つ情報やパーソナル情報などを定期的に発信し、適切な頻度でオススメ商品・サービスのお知らせをしたり、リピートを前提としたビジネスモデルを構築する、などが考えられます。
逆に、ネットを中心にこれから新たな市場を作っていくのであれば、⑤1点当たりの商品単価を低くして、①新規顧客の獲得に経営資源を集中することを当面の課題とし、市場を拡大しながら③購買頻度の安定化と④買上点数の増加によって利益を上げていく、なんてことが考えられます。
では、あなたの事業の場合は、どんな施策を打てば売上アップが実現できるか?
ぜひこの「売上の方程式」に当てはめて考えてみてください。
追伸
売上アップを実現する5つの要素と15の具体的施策に関心がある方はこちら
↓
https://hokodate-eiichilaw.com/business/startup/
鉾立 栄一朗
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