特典のありがたみが薄れるとき
こんにちは、鉾立です。
鉾立榮一朗事務所では、毎月第1土曜日に『無料個別相談』を開催しています。
当事務所の主要業務は、お客さんの大切な財産に関わる問題を解決すること。お客さんがパッと即決で購入するような商品・サービスではありません。
そのため、まずは実際に会って話し合うことで、お客さんが当事務所に業務を依頼するかどうか、当事務所が受託可能かどうかを判断するために、『無料個別相談』というステップを入れています。
この『無料個別相談』。今まで当然のように「無料」としてきたわけですが、、
少し前に、ある本を読んで「ハッ」としたことがあったので、今回はその話をシェアしようと思います。
特典のありがたみが薄れるとき
このブログでもたびたび紹介している社会心理学の名著『影響力の武器』。
その続編に、『影響力の武器 実践編』という本があります。
本書は、『影響力の武器』の六つの原理を実社会で活用した50余りの事例をユーモアを交えて描く心理学書で、人や組織から同意と承諾を得る方法を、実験に裏打ちされた方法論をもとに紹介しています。(Amazonより)
ずいぶん前に一読はしていたのですが、少し前に、改めて本書の「特典のありがたみが薄れるとき」という事例の話を読んだときに、思わず「ハッ」としてしまいました。
少し引用しますね。
たとえば、あなたがソフトウェアの会社の社員で、新規顧客を開拓するためにソフトウェアを一点無料で提供することにしたとします。(中略)
この場合、広告や宣伝メールでこの無料特典について謳いながら、それを個別に買ったらいくらするかを示さないと、この特典の価値をアピールするせっかくのチャンスを無駄にしてしまいます。(中略)
あなたの提案を文句なく価値あるものにするためには、顧客に実際の価格を知らせる必要があります。「無料のセキュリティ・ソフトをご提供」というキャッチフレーズは即刻やめにして、代わりに「お客様のご負担なしで二万円相当のセキュリティ・ソフトをご提供」にしてください。
要は、集客目的で単に「無料特典」を付けただけでは、お客さんから見れば、そもそもその特典は価値がないものなんじゃないか?と思うことがあるという話です。
たとえ企業側がその「無料特典」のためにそれなりのコストをかけていたとしても、その特典をつけることが逆効果になってしまっていたとしたら、、 たまったものじゃないですよね。
そこで「ハッ」と思ったのが、当事務所の『無料個別相談』のことでした。
この『無料個別相談』の「無料」は、お客さんはどのように捉えているのかな?
時間を割いて面談をしている以上、当然、そこには人件費、事務所家賃、光熱費等のコストが発生しています。
当事務所では、初回面談は無料ですが、2回目以降のスポット相談ではタイムチャージを設定しています。
うちも「無料相談」の価値をきちんとお客さんに伝えよう!と思い立ち、この事例の話を読んですぐに当事務所のホームページに次の一文を加えました。
当事務所では、通常、スポット相談はタイムチャージ制(5,000円(税別)/1時間)をとらせていただいておりますが、『無料個別相談』のご利用は無料となります。
あなたのビジネスでは、集客フェーズで「無料特典」を謳っている?
そのとき、特典のありがたみが薄れないように、その価値をきちんとお客さんに伝えている?
追伸
また、あなたのビジネスに役立つ情報をお届けしますね。
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鉾立 栄一朗
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