起業・独立に向く人の特性【スモールビジネス編】


 

今回は、「仕事柄、起業・独立相談を受けることが多い」シリーズです。

会社・法人設立手続きの流れ・手順・ポイント – 行政書士 鉾立榮一朗事務所

このシリーズの前回は、「以前、起業、独立に向かない人」について書きました。

起業、独立に向かない人とは?

では逆に、「起業(独立)に向く人は、どんな人ですか?」

そう相談されたら、次のように答えます。

1.自分の得意なこと・不得意なことが分かっている人

自分のことを客観視することができる人、特に、自分の得意なこと、不得意なことが分かっている人は、起業・独立に向いていると思います。

ここでのポイントは、「好き/嫌い」と「できる/できない」は異なるということ。

例えば、服屋をはじめるにあたって、「服が好き」なのは当然のことだと思います。

でも、ビジネスとして考えた場合、単に好きなだけでは軌道に乗せるのは難しいでしょう。

現実的には、

  • 商品企画
  • 仕入交渉
  • 資金調達、資金繰り
  • 集客のためのマーケティング
  • 店頭やWebサイトでの商品の見せ方
  • 在庫管理や発送業務などのバックヤード業務
  • イベントやキャンペーンの企画
  • リピートを促す顧客との継続的なコミュニケーション

など、多くの仕事があると思います。

自分の得意なこと/不得意なことが分かっている人は、

「この部分は自分にできること」
「この部分は他者の知恵、力を借りるところ」

と分けて考えられるため、ビジネスを停滞させずに早期に軌道に乗せられる可能性が高まります。

 

2.学ぶ姿勢がある人

ビジネスについて学ぶ姿勢がある人は、起業・独立に向いていると思います。

起業・独立までに通ってきた道、これから通る道というのは、ほとんどの場合、先輩経営者たちが通ってきた道と同じ道です。

起業・独立に関する悩みや課題というのは、多くの場合、すでに解決策があると考えて良いでしょう。

であれば、行き当たりばったり、勘やセンス頼りの自己流よりも、先人の知恵を学ぶ方が結局は近道

大切な時間や資金を無駄に費やす必要はありません。

周りを見れば、

  • 先輩経営者
  • 書籍
  • セミナー
  • ネット

など、様々な学び先、学びの方法があります。
(誰から学ぶか、については吟味しないといけませんが)

ある程度事業が軌道に乗った後も、経営に関する悩みや課題は尽きないもの。

長期的にビジネスを行っていくなら、起業・独立した後もずっと学び続ける姿勢を持つことが大切だと思います。

 

3.結果責任を負える人

自分が決断することに対して最終的な責任を負う覚悟ができている人、つまり結果責任を負える人も、起業・独立に向いていると思います。

例えば、私の話で恐縮ですが。。

私がサラリーマン時代のときの話です。

クライアントにとって良かれと思う提案をしようとするとき、イチイチ時間をかけて稟議を上げて、数人の上司の了承を得るプロセスが本当に苦に思っていたんですよね。

一介のサラリーマンコンサルタントでしたから、私の提案について最終的な結果(売上)責任を負うのは上司ですから、当然といえば当然ですよね。

が、「最終的な責任は自分で負うから、もっとクライアントの立場にたった提案をしたい」と思ったのが、私が独立しようと考えた大きな理由でした。

私の話に限らず、起業・独立すれば、お客さんに対する責任やお金のことなど、すべての責任は自分で負うことになります。

設備投資のために銀行借入をして個人保証をすれば、個人的な財産を失うリスクがあります。

もちろん、そうならないように準備を重ねて起業・独立に向かうわけですが、最悪な事態も想定して、そのリスクを受け入れられるメンタリティーを持っていることが重要だと思います。

 

これら3つの特性について自信がない人は、起業・独立などしない方がいい、とまでは言いませんが、事業が軌道に乗るまでに相当の時間がかかったり、高い金銭的リスクを負ったりする可能性が高まると思います。

以前私が書いたこちらの記事もご参照を。

起業、独立に向かない人とは?

逆に、これら3つの特性に自信がある人で、かつ、近い将来に会社・法人を立ち上げることを見据えている人は、このページの情報が参考になるんじゃないかと思います。

会社・法人設立手続きの流れ・手順・ポイント – 行政書士 鉾立榮一朗事務所

 

追伸

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西荻窪の経営・起業アドバイザー/財産承継コンサルタント。 「経営の原理原則」をテーマに研究を重ね、これまで数多くのクライアント支援から得た経験と、自らの事業活動による実証を加えたノウハウ・ドゥハウを体系化。 企業経営者、特にスモールビジネス・オーナーの転ばぬ先の杖となり、「経営の原理原則を実践する経営者を増やしてハッピーな世の中を創る」ことを使命とする。 また、「借り入れ時に個人保証を求められる中小企業経営者にとっては会社の財産も個人の財産も一体」との現実、「事業承継にまつわる諸問題」などとも向き合いながら、クライアントの財産承継コンサルティングに取り組む。 「経営と財産は両輪」との信念のもと、クライアントの身近な参謀役(アドバイザー)として日々活動している。 家族は妻と息子と猫(キジトラ雄)。中野(自宅)⇄西荻窪(事務所)を行ったり来たり。