信用保証料の全額補助、利子補給が受けられる市区の「コロナ制度融資」の利用は検討した?
2009年に個人事業主として独立、2012年に法人を設立して以来、車両の購入や宅建免許の保証金の用意など、要所要所で金融機関の融資を利用してきました。
最近、取引先信用金庫のプロパーで借りていた運転資金の返済が折り返しの時期を迎えたこともあって、信用保証料全額補助、利子補給が受けられる杉並区のコロナ制度融資を利用することにしました。
<目次>
1. 2021年8月現在運用されている杉並区のコロナ融資制度について
うちの事業所がある杉並区では、現在、次の2つのコロナ制度融資(新型コロナウイルス感染症対策特例資金)があります。
※参考 【信用保証料全額補助】 新型コロナウイルス感染症対策特例資金(経営安定運転特例資金・経営安定運転特例小口資金)|杉並区
①経営安定運転特例資金
●融資対象条件
「利用できる方」(注1)に該当し、以下の条件を満たしている方
1. 次の(1)~(3)のいずれかに該当する方
(1)最近1カ月の売上高が前年同期と比較して(1円でも)減少している方
(2)最近1カ月の売上高が前々年同期と比較して(1円でも)減少している方
(3)最近1カ月の売上高が最近1カ月を含む最近3カ月~6カ月間の平均売上高と比較して(1円でも)減少している方
2. 経済状況の急変による売上低下に対応し、経営の安定化を行う資金が必要な方
●資金使途・限度額
運転資金700万円
●表面利率・利率負担割合(区負担率)
表面利率:1.90%
・貸付日から3年間
本人負担率:0%
利子補給率:1.90%
・貸付日から3年経過後
本人負担率:0.48%
利子補給率:1.42%
●貸付期間(うち据え置き期間)
7年以内(6カ月以内)
●信用保証料
区が全額補助(注4)
②経営安定運転特例小口資金
●融資対象条件
「利用できる方」(注1)に該当し、以下の条件を満たしている方
1. 次の(1)~(3)のいずれかに該当する方
(1)最近1カ月の売上高が前年同期と比較して減少している方
(2)最近1カ月の売上高が前々年同期と比較して減少している方
(3)最近1カ月の売上高が最近1カ月を含む最近3カ月~6カ月間の平均売上高と比較して減少している方
2. 経済状況の急変による売上低下に対応し、経営の安定化を行う資金が必要な方
3. 従業員が20名(卸売業・小売業またはサービス業は5名)以下であること(注2)
4. 今回の申込分の融資を含めて、信用保証協会の保証付き融資の合計残高が2000万円以下である方
●資金使途・限度額
運転資金700万円
●表面利率・利率負担割合(区負担率)
表面利率:1.70%
・貸付日から3年間
本人負担率:0%
利子補給率:1.70%
・貸付日から3年経過後
本人負担率:0.43%
利子補給率:1.27%
●貸付期間(うち据え置き期間)
7年以内(6カ月以内)
●信用保証料
区が全額補助(注4)
(注1)「利用できる方」は次の条件を満たしている方。
(7、8の条件は経営安定運転特例小口資金のみ)
- 杉並区内に主たる事業所(法人の場合は本店登記)を1年以上有する方
- 杉並区内において同一の事業を引き続き1年以上営んでいる方
- 申し込みをする日までに納付すべき住民税(区市町村民税と都道府県民税)及び事業税(法人の場合は法人事業税と法人都民税)を滞納していない方
- 信用保証協会の保証対象業種を営んでいる方
- 許認可を必要とする業種においては、その許認可を受けている方
- 個人の場合には、主たる収入を事業から得ている方
- 従業員が20人(卸売業・小売業またはサービス業は5人)以下であること
- 信用保証協会の保証付融資残高と融資申し込み予定額の合計額が2,000万円以下であること
(注2)宿泊業・娯楽業は従業員数20名以下
(注3)資金残額と合わせて限度額まで申し込み可
(注4)一度利用者が信用保証料を支払った後、区から支払った信用保証料分を利用者に戻すことで、実質全額補助となる仕組み。
なお、繰上償還に伴い、信用保証協会から返戻金があった場合、補助金の返還が必要。
※参考 【信用保証料全額補助】 新型コロナウイルス感染症対策特例資金(経営安定運転特例資金・経営安定運転特例小口資金)|杉並区
2. 杉並区のコロナ制度融資(新型コロナウイルス感染症対策特例資金)利用の流れ
杉並区のコロナ制度融資利用の流れは、次のようになります。
1. 杉並区産業振興センターにて事前相談
事前相談は予約不要で、荻窪駅北口徒歩3分(阿佐谷寄り)のDaiwa荻窪タワー2階にある杉並区産業振興センターに行くと、担当の中小企業診断士の方が、ざっとこの制度融資が利用可能かヒアリングしてくれます。
↓
2. 申請必要書類の準備
産業振興センターで案内してもらった申請必要書類を準備します。
定型の書類については、もらった記入例を見ながら書けば問題ないと思います。
なお、返済の「据置期間」(6カ月以内)についてですが、据置期間を長くとると、当然ですが、最初は楽でも後でしわ寄せが来ますのでご注意を。
法人の場合は、加えて、
- 法務局にて「法人印鑑証明書」と「履歴事項証明書」を取得
- 区役所(または区民事務所)にて個人の「住民税納税証明書」を取得(無料)
- 都税事務所にて「法人事業税・法人都民税の納税証明書」を取得
します。
↓
3. 申請書類提出日を電話予約うえ、杉並区産業振興センターにて申請書類を提出
杉並区産業振興センターにて、面談形式で申請書類をチェック後、事業環境(事業が受けているコロナの影響など)についてヒアリングが行われます。
↓
4. 杉並区から金融機関にあっせん書を送付+融資申し込み
杉並区の審査後、問題なければ、借入を希望する金融機関に「あっせん書」が送付されます。
区に申請書類提出後、事前に金融機関に連絡を入れておくと、融資の申し込みがスムーズに進むと思います。
↓
5. 金融機関にて審査
↓
6. 信用保証協会にて審査
↓
7. 融資実行
杉並区の場合、信用保証料が全額補助され、本人負担利率も3年間は0%となっています。
ご近所の市区では、例えば、
となっているようです。
(条件等の詳細はリンク先をご確認ください)
他の市区でも、「市区名 コロナ融資」などと検索すると情報が出てくると思うのでチェックしてみてください。
ちなみに杉並区のコロナ制度融資の申し込み期間は、令和3年9月30日(木)までとなっています。
金融機関の審査的にも、9月は中間決算に当たるため、融資実績を増やす時期でもあります。
該当しそうな方は、早めに動くと良いと思います。
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鉾立 栄一朗
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