なぜ、追い込まれないとやらない「ラストスパート志向」ではダメなのか?
こんにちは、鉾立です。
旅行に行くときは、必ず本を持って行くようにしています。
なぜかと言うと、旅先で読む本は、本の内容とその場の状景が結びついて、鮮明に記憶に残るから。
きっと今、ヘミングウェイの『老人と海』を読み返したら、十数年前にキューバ旅行に行ったときの情景が鮮やかに蘇ることでしょう。
先日行ってきた新婚旅行でも、小説とビジネス書を3冊ほど持っていきました。
プールで一人日焼けしながらビジネス書を読んでいたら、さすがに奥さんに「新婚旅行なのに」と呆れられましたが、、
ということで今回は、バリ島で読んだ「これは面白い!」と唸ったビジネス書を1冊ご紹介しようと思います。
なぜ、「ラストスパート志向」ではダメなのか?
独立したての頃は、とにかく仕事を取るのに必死で、時間を忘れてホームページの制作や小冊子などの営業ツールの制作に没頭していました。
1年ぐらいしてようやく成果が出始めてからは、ご依頼をいただいた仕事を処理するための時間に追われるようになりました。
いつしか、仕事の処理が後手後手に回って、いつもバタバタするように、、
それ以来、「仕事術」や「時間術」は私にとって重要なテーマであり続け、関連するテーマのビジネス書を見つけたときはすぐに手に取り、「これは!」という手法があれば、そのエッセンスを自分の仕事に取り入れてきました。
今回ご紹介する本は、久々に「これは早速取り入れよう!」と思わせられた一冊。
『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』/中島聡(著)
著者の中島聡氏は、毎日のように私もお世話になっているパソコンの「ドラッグ&ドロップ」や「ダブルクリック」などを現在の形にしたことで知られる元マイクロソフトの伝説のプログラマーです。(Amazonの内容紹介より)
本書の前半部分は、中島氏があのWindows95の設計に関わっていたという話や、ビル・ゲイツとの刺激的なエピソードなど、プログラマーとしての中島氏のキャリア話が中心ですが、これはこれでとてもエキサイティングな内容で一気に読ませます。
私が「これは早速取り入れよう!」と唸ったのは、後半部分に書かれている「ロケットスタート時間術」というノウハウ。
その肝は、「期限までの日数の2割で仕事の8割を終えて、後は流す」というものです。
追い込まれないとやらない「ラストスパート志向」が仕事の納期を遅らせてしまう元凶であるとして、すぐに仕事にとりかかって一気に8割まで終わらせてしまう「ロケットスタート」の効用を説いています。
では、なぜ、追い込まれないとやらない「ラストスパート志向」ではダメなのか?
本書では次のように解説しています。
ラストスパート志向の一番の欠点は、最後の最後までそのタスクの本当の難易度がわからないという点にあります。
どんな仕事でも、やってみないとわからない部分が必ずあるのです。
確かにそうなんですよね。
自分の中では「これぐらいで終わるかな?」と思った仕事も、いざ手を付けてから初めて全体像がわかって、慌ててラストスパートにすべてを賭けて冷や汗をかきながらギリギリ納期に間に合わせた、なんてことが私もあったりして、、(汗)
すぐに仕事にとりかかる「ロケットスタート」であれば、
・早期にタスクの難易度を見極めて、本当の意味でのスケジューリングが可能になる
・ロケットスタートで一気に仕事の8割を終わらすことで、ブラッシュアップなど質を高める時間が生まれる
・仕事が後手後手に回らず、気持ちに余裕ができる
といった効果が期待できそうです。
さらにこの「ロケットスタート時間術」は、何もプロジェクト単位の仕事だけじゃなくて、1日の時間の使い方についても応用ができそうです。
1日の最初の2時間半で、1日のメインの仕事の8割を終わらせるようにする
中島氏は朝4時起きの生活で、家族が起きてくる6時半までの2時間半が仕事のゴールデンタイムとのこと。
同じような生活リズムは私にはなかなか難しいですが、仕事をスタートさせてから午前中のうちに1日の仕事の8割を終わらせて、午後は流す、というスタンスは、早速意識して取り入れようと思いました。
実は、白状すると、、
今年の8月に、『身近な実例から学ぶ、中小企業のための円滑な事業承継のポイント』という講演会の講師を務めたときのこと。
詳しくは、
の記事に書きましたが、取引先の信用金庫から講師のオファーをいただいたのは、7月上旬頃のことでした。
本番は8/24でしたので準備期間は2ヶ月弱あったわけですが、具体的にコンテンツ作りに取りかかったのは、8月に入ってからでした。
通常業務の合間を縫ってコンテンツを作っていましたが、気づいたらあっという間に時間がなくなって、主催者側に印刷用のレジュメを送ったのが本番2日前、前日に慌てて予行演習行うという突貫工事となってしまいました。
いやー反省ですね。
しばらくは、「ロケットスタート時間術」の習慣化に取り組んでみようと思います。
また気づきがあったら報告しますね。
追伸
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鉾立 栄一朗
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