【仕事術】細かい仕事を後回しにしないことの効用


 

スモールビジネスをしていると、日々の細かい仕事ってありますよね。

たとえば、

  • 経理業務
  • 仕事場の整理整頓
  • 郵送物の処理
  • 備品や消耗品の発注
  • 契約や保険などの更新

などなど。

今回のテーマは、このような細かい仕事の取り扱いについてです。

 

重要な仕事だけをしていればいいのか?

ところで、「パレードの法則」をご存知でしょうか?

「80対20の法則」と言えば、知っている人も多いのではないかと思います。

「ビジネスにおいて、売上の8割は全顧客の2割が生み出している。よって売上を伸ばすには顧客全員を対象としたサービスを行うよりも、2割の顧客に的を絞ったサービスを行うほうが効率的である。(Wikipedia)」と言われるやつですね。

同様に、日々の仕事についても、「2割の重要な仕事だけをやれば8割の成果が生まれるのだから、細かい仕事は後回しにすべきである」。

独立した頃に読んだビジネス書の受け売りで、私は長らくそのように考えていました。

特に、直接売上につながらないようなこまごまとした仕事というのは、どうしても放っておいてしまいがちでした。

が、今は、「スモールビジネスの場合は、細かい仕事はむしろ後回しにしないで積極的に片づけてしまう方が、ビジネスで良い成果が生まれる」と考えています。

というのも、勤め人であれば会社の担当部署がやってくれるような仕事も、スモールビジネスの場合は、結局は自分でやらないといけないことが多いから。

私の経験上、細かい仕事を期限ギリギリまで放っておいても何一ついいことはありません。

  • 急いでいるときに大事な書類が見つからない
  • 確定申告の時期になると、てんてこまいになって本業に支障がでる
  • 後回しにした仕事が気になってしまって、気持ちに余裕が生まれない

となるのがオチだからです。

 

細かい仕事は「環境整備」

もし、「細かい仕事はどうしても後回しにしてしまう」という人は、次のように考えてみると良いと思います。

「スモールビジネス・オーナーにとって、細かい仕事は『環境整備』である」と。

ここで言う環境整備とは、「仕事をやりやすくする環境を整えて備える」ことを指します。
(この定義は、数々のベストセラー経営書を執筆している株式会社武蔵野・小山昇社長によるものです。)

細かい仕事を放っておくと、最終的に、本来の仕事がやりにくくなってしまいます。

そうならないために、細かい仕事はさっさと片づけて、本来の仕事をやるための環境を整備する。

このように考えると、「細かい仕事を後回しにしていては、良いパフォーマンスを発揮することができない」と思えるようになります。

 

細かい仕事をさっさと片づけるコツ

細かい仕事をさっさと片づけるには、

  1. 仕事を片づけるタイミングのルール化
  2. 処理スピードアップの工夫
  3. 仕組み化

の3つが大事だと思います。

たとえば、放ってしまいがちな仕事No.1(?)である経理業務について考えてみましょう。

1.仕事を片づけるタイミングのルール化

私の場合、経理は、会計ソフトへの入力は自分でやって、確定申告を税理士さんにお願いしています。
(いわゆる自計化)

会計ソフトに入力するタイミングは、

  • 入金
  • 支払い
  • 経費精算

など、「銀行口座に動きがあったとき」と決めています。

入力は毎日のときもありますし、2~3日に一回のときもあります。

が、必ず、「銀行口座に動きがあったとき、後回しにせずにすぐに入力する」というルールにしています。

ちなみに、入力にかかる時間は1日2~3分、かかって5分です。

2.処理スピードアップの工夫

今は多くの会計ソフトに、銀行口座やクレジットカードと紐づけられる、つまり自動的に記帳できる機能があります。

私の場合、事業(個人・法人)での支払いは極力クレジットカードで行って、カードの支払い明細情報を会計ソフトに取り込むようにしています。

この機能のお陰で、カードの支払い明細の内容を1つ1つ手入力していた頃と比べて、処理スピードが大幅にアップしました。

3.仕組み化

毎月月初には、月次の数字を確認するようにしています。

Googleカレンダーで「毎月1日」に繰り返すように設定して、前日の9時にメールが飛んでくるようにしているので、この確認作業を忘れることはありません。

今年の8月にコロナ融資を申し込んだ際も、月次の試算表と売上高の元帳をすぐに準備できたので、スムーズに手続きが進みました。

 

スモールビジネス・オーナーにとって、細かい仕事は「環境整備」である

あなたはそう思わない?

 

追伸

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西荻窪の経営・起業アドバイザー/財産承継コンサルタント。 「経営の原理原則」をテーマに研究を重ね、これまで数多くのクライアント支援から得た経験と、自らの事業活動による実証を加えたノウハウ・ドゥハウを体系化。 企業経営者、特にスモールビジネス・オーナーの転ばぬ先の杖となり、「経営の原理原則を実践する経営者を増やしてハッピーな世の中を創る」ことを使命とする。 また、「借り入れ時に個人保証を求められる中小企業経営者にとっては会社の財産も個人の財産も一体」との現実、「事業承継にまつわる諸問題」などとも向き合いながら、クライアントの財産承継コンサルティングに取り組む。 「経営と財産は両輪」との信念のもと、クライアントの身近な参謀役(アドバイザー)として日々活動している。 家族は妻と息子と猫(キジトラ雄)。中野(自宅)⇄西荻窪(事務所)を行ったり来たり。